豊中こども財団主催・施設代表者と市議会議員の交流勉強会
豊中こども財団主催の幼児教育・乳幼児保育懇談会に参加してきました。せんりひじり幼稚園・ひじりにじいろ保育園 安達園長の「子ども真ん中社会を支える」というお話では3〜4歳児に質の高い就学前教育を提供する重要性、保育の質に直結する人材確保や配置基準の見直しなどの喫緊の課題に焦点があてられました。
ここで疑問なのは「質の高い教育とはなんぞや」ということですが、前に進めます。
幼児教育の効果に関する代表的な研究成果として「ペリー就学前プロジェクト」が紹介されていました。
ペリー就学前プロジェクトでいう質の高い教育とは、学力ではなく非認知能力を伸ばすということです。非認知能力とは何かということですが、ネット記事によると学力ではない=数字で表せない自制心、想像力、やり抜く力、集中力、共感性、コミュニケーション能力、創造力、協調性、忍耐力、勤勉性、メタ認識、道徳性が挙げられています。
就学前という設定なので1歳から6歳が対象の教育だと思うのですが何かすごい言葉が並びますね。特に自制心、協調性、忍耐力、勤勉性、メタ意識、道徳性です。どうなんでしょうね。このペリー就学前プロジェクト、私が住んでいたカナダではあまり耳にすることがなかったかと思います。ちょっとまた改めて実態を調べてみたいと思います。幼児教育に投資をするのは大賛成ですが。
懇談会の内容に話を戻します。子育ては集団で行うことが理想で、親の孤立化を防ぐような子育て支援やつながりを作る仕組みなどが市政に求められているということでした。日本では、保育標準時間の最大利用時間が11時間で、それがいかに海外ではありえないことであるかなど、海外との比較を交えることでハッとする内容も。
神童幼稚園の北川園長からも豊中市の幼稚園と保育園の歴史のお話、財源や実際の豊中市の予算案を例に、「誰もが納得できる無償化」と題した市への問題提起もありました。そして、、北川園長が紹介された、設置者及び保育者への配置基準についてのアンケート調査結果(全国認定子ども園協会が2023年3月実施)はショッキングなものでした。
保育・幼児教育の現場は明らかに疲弊しています。そのためなり手も不足している現状。今、国や自治体が本気を出さなければどうにもならないという現実に直面しています。本気というのは、一刻も早い配置基準の改訂や、そのための財源の確保ということです。
後の30分は施設代表者の方々と市議会議員でグループセッション。初めての試みだったそうですが、お互い顔をみながらの意見交換ができすごく新鮮でした。幼児教育現場、保育現場が抱える問題は、現場と行政がもっと密になって取り組むべき課題です。グループセッションではテーブルが口の字形式で話が聞こえづらかったのでまた改めて機会をもうけていただきたいと思いました。