建設環境常任委員会2024年度決算審議〜上下水道局
上下水道事業の決算と水未来構想との比較について
山田:
2024年度決算の純利益と資金剰余額は、2021年2月に改訂し
た第2次とよなか水未来構想の経営シミュレーションに比較して
どうであったかお聞きします。
上下水道局:
・令和3年2月に改訂した第2次とよなか水未来構想の経営シミュレー
ションでは、令和6年度の水道事業は、約5,300万円の純損失、
約1億8,900万円の資金剰余額を見込んでおりましたが、令和6
年度の決算では、約3億4,100万円の純利益、約28億600万
円の資金剰余額となっております。
・また、令和6年度の公共下水道事業においては、約1億5、000万
円の純利益、約49億2,000万円の資金剰余額を見込んでおりま
したが、令和6年度の決算では、約2億円の純利益、約47億
7,300万円の資金剰余額となっております。
山田:
第2次とよなか水未来構想の経営シミュレーションは現在も市民に公表しておられるものですが、この財政収支の純損益シミュレーションで水道では約4億円、資金剰余金においては約26億円の乖離があります。下水道においては純損益においては5000万円、資金剰余金では1億4,700万円の乖離でした。特に水道事業の方で大きな乖離があります。
では2024年度決算の純利益と資金剰余金は、水道料金・下水道使用料値上げ提案時の経営シミュレーションに比較してどうであったかお聞きします。水道事業・下水道事業の決算でお答えください。
上下水道局:
令和6年9月定例会に水道料金の改定を提案した際の水道事業の財政計画では、純利益を約1億6,122万円、資金剰余金を約27億6,105万円と見込んでおりましたが、
令和6年度の決算では、純利益は約3億4,130万円、資金剰余金は28億552万円となっております。
また、下水道使用料の改定を提案した際の下水道事業の財政計画では、純利益を約3,209万円、資金剰余金を約32億9,201万円とみこんでおりましたが、令和6年度の決算では、純利益は約2億3万円、資金剰余金は約32億2,600万円となっております。
両事業ともに経営シミュレーションに沿ったものと認識しております。
山田:
第二次みず未来構想のシミュレーションと比較すると精緻には近づけてもらっているのはわかります。
しかし、第二次みず未来構想のシミュレーションの時点で、そもそもなぜこのような乖離が起こってしまったのでしょうか。
経営シミュレーションと決算では、大きく数値が乖離しています。このような状況となった要因と、今後、どのように取り組まれるか答弁を求めます。
上下水道局:
・経営シミュレーションにつきましては、高度成長期に整備した上下水道施設の老朽化の進行と頻発する自然災害の状況を反映し投資計画や、少子高齢化による人口減少などに伴う水需要の減少を反映した収益の状況など厳しい社会環境を勘案して時制収支を見込んでいるところです。
・今後も、持続可能な健全経営のためには中・長期的な経営シミュレーションが必要であることから、さらなる精緻な検証を行いながら事業費などの設定を行いまして、決算との乖離につきまして縮減に努めてまいりたいと考えております。
山田:(意見・要望)
引き続き経営シミュレーションと決算との乖離縮減に努めていただけるとのことで、ありがとうございます。
上下水道施設の老朽化は進み、物価高もあいまって工事費は上がる一方です。
今後の財政運営についてですが、水道管や下水道管の耐震化などの更新は急がれますが、これ以上の市民負担はせずに、国がお金を出していくべきだと思います。
上下水道事業の国費はここ20年ほどで上下水道事業合わせてずい分減らされています。例えば水道は2001年に国費予算が1807億あったのが2023年には補正を合わせて743億までにしぼられています。
これ以上の市民負担は現時点で明白です。根拠としては例えば第一生命経済研究所がまとめた総務省資料からのグラフによると、「2025年4月時点の日本の消費者物価が前年比で3.6%(2025年4月)と特に高くなっています(図表1)。総務省の資料によると、G7諸国と韓国・中国を含めた各国比較で日本の伸び率が一番高くなっている。この日本が一番という順位は、昨年末11月から半年近くも継続している状況だということです。インフラ破綻、上下水道事業の破綻の前に市民の暮らしの破綻が目前です。
公営企業の目的は第一に住民の福祉の増進に他なりませんので、料金のこれ以上の値上げはせず、その代わり国にしっかり予算をつけてもらうよう、しっかり要望を続けていってください。よろしくお願いいたします。
配水管増補改良事業
山田:決算額約22億575万円とのことですが事業内容についてお聞かせください。
また、豊中市における年間の更新率と全国平均の更新率についてもわかる範囲でお聞かせください。
上下水道局:
新配水管整備事業第8期における5年計画の2年次として口径700mmから50mmまで、延長10,473mの管路整備をおこないました。
令和6年度末における年間の更新率につきましては全管路延長が819kmですので約1.2%となります。全国平均につきましては令和5年度のデータでは約0.6%となっております。
昨年度の配水管の更新率は全国平均が0.6%なのに対して1.2%だということです。しっかり取り組んでくださっているということで、了解しました。
山田:
次に取り組み項目として「管路の耐震化」が掲げられています。前回の委員会質問において能登半島地震で耐震型ダクタイル鉄管が被害を受け、また、製造メーカーや学識経験者等による被害調査が2次災害を考慮して難航しているとのことでしたが、その後も調査について把握はされているのでしょうか。原因分析、対応策も含めお聞かせください。
上下水道局:
現在も調整中とのことですが、主な被災原因としましては大規模な地盤崩壊により、耐震管の継手部に性能を超える力が加わり、離脱したものとされています。一方で、地盤崩壊等が発生していない場所では地震動による被害はなかったとのことです。
豊中市における対応策でございますが、水道管路が敷設(ふせつ)されている路線で今回のような大規模な地盤崩壊が予想されるところはございませんが、今回の事象を踏まえ、埋設個所に応じた管路設計に努めてまいります。
山田:(意見・要望)
被害の主な原因は地盤崩壊の強い力によって継手部が離脱してしまったとのことです。豊中市では能登半島地震のような大規模な地盤崩壊は起こらない予測であるとのことですが、予想外の事態に進展するのが自然災害ですので、対策はしっかりしていただくよう要望しておきます。
PFAS
山田:
第2次とよなか水未来構想実行計画のうち、水質管理手法の確立と運用について、伺います。
市民にとって安全な水道水の確保、水質の管理は大変重要なことです。本市においては、水質基準項目の51項目について、直営による検査体制であり、現在のところ、水質基準項目ではない有機フッ素化合物の検査は外部へ依頼していると認識していますが、有機フッ素化合物のうちPFOS・PFOAについて、2024年度における検査頻度及び費用についてお聞かせください。
上下水道局:
令和6年度における検査頻度及び費用につきましては、概ね3ヶ月に1回のペースで計4回、費用では444,000円となっております。
山田:
有機フッ素化合物の水質検査結果についてお尋ねします。猪名川を水源とする自己水において、原水及び浄水処理した水について、PFOS ・PFOAの昨年度を含む過去の検査結果はどうなっていますか。直近の検査結果も合わせてお聞かせください。また、淀川を水源とする大阪広域水道企業団の検査結果についても、直近の検査結果を含めてお聞かせください。
上下水道局:
PFOSとPFOAを合わせた暫定目標値である、1リットル当たり50ナノグラム以下に対し、自己水の検査結果ですが、過去5年間では、原水が9から21ナノグラム、浄水が9から23ナノグラムの間で推移しています。また、直近では令和7年9月の実施分において、原水が15ナノグラム浄水が16ナノグラムとなっております。
次に、大阪広域水道企業団の受水が6から14ナノグラムの間で推移しており、直近の令和7年8月の結果は、原水、浄水共に1リットルあたり9ナノグラムとなっています。
山田:
有機フッ素化合物(PFOS・PFOA)については、何の事業体においても水道水質を確保する上で留意されていると思われます。そこでお尋ねしますが、本市と同じ猪名川を水源とする水道事業体間で、何か取り組まれていることがあればお聞かせください。
上下水道局:
取り組みといたしましては、同じ猪名川水源である、池田市と本市が保有する水質検査機器の共同使用について、令和7年3月に協定を締結、この4月から運用を開始いたしました。また、PFOS・PFOAについても、本市における自己検査体制の準備をはじめ、検査結果の共有など連携の強化を図っています。
山田:
(意見・要望)
池田市と、この4月より水質検査機器の共同使用や検査結果の共有などで連携があるとのことで承知しました。
池田市では、過去5年の 古江(ふるえ)浄水場(水道水)のPFOSとPFOAの検出値は5未満から8の間を推移しております。池田市の検査結果や大阪企業団の検査結果と比較しても豊中市の自己水の検査値は明らかに高めであることがわかります。この暫定目標値ですが、日本では来年度より基準化されるとのことです。基準値は国によってまちまちですが、やはりアメリカがPFOSとPFAS合わせて8ナノグラムとしたことが気になってしまいます。
暫定目標値の50をこえなくても、数値が上昇傾向にある場合は検査数を増やすなど、原因特定のための対応の検討を要望します。また健康医療部局と連携するなどして、市民の健康調査なども検討していただくよう要望します。