こんにちは、ボランティアのKです。
今回は建設環境常任委員会で山田さほ市議が行った質問とそれへの答弁を掲載します。千里中央公園の噴水から「大腸菌」が検出されたにもかかわらず、それを市の職員さん(公園みどり推進課)が黙っていたりしたので、市議がさっそく追及しました。以前カナダのトロントに住んでいた市議はカナダの公園の充実ぶりに驚いたそうです。カナダでは一目で子どもが大切にされているとわかるのですね。それに比べて日本は……。
政策は政治からのメッセージ!
政治も行政もしっかりとしたメッセージを市民に伝えていきたいものですね。
今回のポイントは三点あります。
動画はこちら↓
① 噴水から大腸菌が検出!
ここ五年間の噴水の水質の検査結果23回(少ない!)の中で、
7回も大腸菌が検出され、17回も濁度が2度を上回わりました。頻度高ッ!しかし、それを公にして噴水の利用を一時中断することなく、そのまま利用が継続されていました。市民に健康被害が出なかったのか案じられます。
② 水を消毒する塩素を測定していない!
豊中市では噴水の水は塩素で消毒しています。だとすれば、その水にどれほどの塩素が残っているか調べなければならないはずです。実際、厚生労働省で「雑用水」は1週間に1度検査しなければならないと決められています。にもかかわらず、豊中市は、
日常的に塩素殺菌薬剤を注入しているので定期的な遊離残留塩素の水質検査は実施していないそうです。だから、半年間に4回しか水質検査をやっていないのですね。これでは本末転倒!注入しっぱなしで結果は気にしていないように見えます。
「屋外の公園の噴水の水質に関する法的基準がない(屋内の基準のみある)」「水遊びを前提としていない」というのが理由みたいです。しかし、実際は子どもたちが噴水で遊んでいます。千里中央公園のパークコミュニケーターも「噴水が子どもたちの笑顔と歓声で賑わっている、是非着替えとタオル持参で噴水に水遊びにきてください」とSNSで発信しています。ならば、しっかりと消毒し、その上で、実際に消毒できているかどうかを調査すべきではないでしょうか。
③ 「改めるべきと認識しております」と答弁。今後、改善されていくはず!
市議の追及・提案もあり、公園みどり推進課の職員さんは「水遊びを前提としない状態での維持管理方法のままでありましたことは
改めるべきと認識しております」と委員会で答えられました。改めるべきと認識されたのだから、あとはその改善策が実施されていくはずです!「水遊びを前提にしないから水質を検査しなくていい」という実態を無視した状況から、「水遊びを前提とした安全な噴水」をつくるよう市の職員さんも動いてくださるはずです!山田さほ事務所一同、期待感を持ちつつ、今後も公園管理について注視していきたいと思います。
④ カナダの噴水事情!
カナダでは噴水の水質がスマートフォンでチェックできるそうです。これぞ新時代!豊中もそんな人間にやさしいハイテク都市であってほしいですね!最後の【意見・要望】をぜひチェックしてください!
公園施設維持管理事業
(1問目)
続きまして、「公園施設維持管理事業」について伺います。
正副委員長の許可をいただき、資料を共有させていただきます。Side Books、「豊中市議会」、「本会議」、「令和5年9月定例会」、「常任委員会」、「建設環境常任委員会」をご参照ください。
千里中央公園にある噴水や人口の川「せせらぎ」は、この資料の写真にあるように毎年夏になると子どもが集まり、水浴びをしています。この修景施設の水質管理はどのように行われていますか?また、この水質について、検査の項目と頻度、及び結果を教えてください。
(答弁)
千里中央公園にある噴水の水は、水道水を使用した貯水槽式循環型システムで運用しており、4月下旬から10月中旬までの間の噴水稼働期間中に、水質検査を4回実施しております。
〇検査方法としましては、建築物衛生法などに定める雑用水の検査項目を参考に検査を行っております。具体的には、大腸菌・過マンガン酸カリウム消費量・pH値・濁度の4項目について実施しています。
建築物衛生法で定められている建築物環境衛生管理基準は、屋内の噴水やせせらぎなどを対象としており、屋外の施設に該当したものではありませんが、屋外の公園の噴水などに関する法的な水質管理基準がない中、これらを参考としております。
〇検査結果については、大腸菌と濁度などについて検出された場合がございます。
(2問目)
千里中央公園の噴水や人口の川「せせらぎ」等修景施設にて、大腸菌や基準値を超える濁度が検出されたということです。
大腸菌群が検出された検査日、濁度が2度を上回る検査結果がでた検査日を過去のものも含めて全て教えてください。また、遊離残留塩素を調べていない理由は何ですか、教えてください。
・厚生労働省の建築物環境衛生管理基準によると、修景のための雑用水は7日以内ごとに1回、pH値、臭気、外観の検査を行わなければならないとあります。何故、この検査を実施していないのかお答えください。
(答弁)
〇平成30年度から令和5年9月までの検査結果23回の中で、大腸菌が検出されたのは7回、濁度が2度を上回わったのは17回です。
大腸菌が検出された検査日
(平成30年)9月5日
(令和2年)8月25日(令和3年度)9月27日
(令和4年)9月1日 9月29日(令和5年)5月26日 9月19日
濁度が2度を上回る検査結果の日
(平成30年)5月7日 8月10日 9月5日
(令和元年)5月24日 7月31日 9月4日
(令和2年 5月15日 8月25日 9月30日
(令和3年 5月21日 8月31日 9月27日
(令和4年)5月26日 8月15日 9月29日
(令和5年)5月26日 9月19日
〇屋外の公園の噴水の水質に関する法的基準がなく、各自治体が独自の方式でメンテナンスを行っている中、建築物衛生法に定める雑用水の水質基準等を参考にしています。
千里中央公園の噴水施設は、貯水槽式循環型システムにより、日常的に塩素殺菌薬剤を注入していることから、定期的な遊離残留塩素の水質検査は実施していません。
〇千里中央公園の噴水施設は、修景施設として設置しており、水遊びを前提としたものではありませんが、事実上、公園利用者が水遊びをすることが見受けられるので、安全性に配慮し、塩素殺菌を行っております。
【意見・要望】
豊中市行政文書管理規則による保存年限が5年ということで平成30年より前の検査結果は教えていただけないということを伺いました。一体何年間、この千里中央公園の噴水や人口の川から大腸菌郡が検出され続けていたのでしょうか。10年なのでしょうか、15年なのでしょうか。子どもの健康被害はなかったのか案じます。
屋外公園の修景施設の水質に関する法的基準がないから建築物衛生法に定める雑用水の水質基準等を参考程度にしているとのことでしたが、公園を訪れ水遊びをする子どもの健康被害だけではなく、大腸菌で汚染された水の飛沫を吸引することで、その周辺にいるだけの人にも健康被害が生じる恐れがあるわけです。参考程度と言わず建築物衛生法に定められた雑用水の水質基準、もっといえばプール並の水質基準に高めていただき、水中の塩素の濃度を確かめる遊離残留塩素も検査項目に追加いただくと共に、水質検査の頻度もあげていただきますよう要望いたします。
(3問目)
水遊びを前提としていないとのことですが、千里中央公園に駐在しているパークコミュニケーターがSNSでこんな発信をしています。「噴水が子どもたちの笑顔と歓声で賑わっている、是非着替えとタオル持参で噴水に水遊びにきてください」この発信によってさらにどれほどの子どもが水遊びにきていたことでしょうか。
そこで質問です。さいたま市の公園にある人口の川の「せせらぎ」でも大腸菌群が検出され、利用を一時中止したと、今年の8月22日の埼玉新聞に記事が掲載されています。
千里中央公園でも大腸菌が検出された時点で利用中止すべきだったと思いますが、なぜそうしなかったのか、また今後どのような対策をされるのか、お答えください。
(答弁)
公園は楽しく安全にという思いで運営を進める一方で、水遊びを前提としない状態での維持管理方法のままでありましたことは改めるべきと認識しております。公園を管理運営する立場としての水質管理に関する明確な基準や方法を定めておりませんが、公園での水遊びは大変人気がありますので、用心のために昨年度からは塩素殺菌薬剤である次亜塩素酸ナトリウムの注入量を増加して対応してまいりました。屋外の水景施設はサンダルなどの履き物を履いたままあるいはペットなどの動物も入ることが考えられる状況の中、プールのような水質を完全に維持することは課題も多いと認識しておりますが、公園を安心安全に利用していただけますよう来年度シーズンに向け水景施設の利用方法、利用制限や水質調査体制を検討してまいります。
【意見・要望】
奈良県磯部群の田原本町では、町内3箇所ある噴水について小中学校の遊泳用プールの塩素基準に基づいた塩素の添加を行い、定期的な残留塩素濃度の確認を行っているとのことです。本市でも子どもの安全を守っていただきたいと思います。
つい最近まで住んでいましたカナダのトロントですが、もし公園の水場の水質のことを知りたければ、3分でわかる仕組みです。市のHPにいき、「水場、水質」と検索すると、Googleマップが出てきまして、そこから市内の140箇所以上の水場から選択できるようになっています。水質を知りたい水場をクリックするとその水場が水質検査に合格していれば合格証が出てきます。そのページに、水質検査の項目、そして合格する水質基準の範囲がわかるサイトに飛べるリンクが貼ってあります。
とても親切で嬉しいし、親として安心して子どもを公園に連れて行けるというのは何よりの贅沢だと思えます。
最新の技術やIT化の恩恵とは、透明性を高めるところにあると思います。その技術を駆使して市が行う事業の透明性を高め、安心を市民に届けられれば、より多くの市民が利用するようになります。そういった行政としての健全さを時代に則した形で耐えず追求をしていく、豊中市も是非こういった市内の水場やプールの検査結果をHPで公表するなど、安心に繋げる取り組みを検討いただきたいと思います。
そして、管理が大変だからと噴水やせせらぎを閉鎖するようなことはないよう、念を押して要望しておきます。猛暑の夏、水場の提供はこれからもっと欠かせないものになっていくと思いますので、安全な水質を保ちつつ、千里中央公園だけでなく、市内の他の公園にも水場を積極的に増設していく方向で安心、安全、そして楽しい、自ずと人が集まり賑わいの耐えない公園を目指し続けていただきたいと要望し、この質問を終わります。